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最近、何をやっていてもつまらない。活力が湧いてこない。月曜になれば会社へ向かう足どりは重く、かといって土日の休みを心待ちにしているかと言えば、そうでもない。
家庭内で自分の居場所が無くなったとも感じられるし、なんとなしに肩身が狭いようにも感じられる。
全ては、そう、仕事が上手くいかず、自分の年齢にしては大して稼げていない上に、生き生きと情熱をもって働く事もできず、自信も持てず、それが妻や子どもたちにも伝わっているのか、妻はパートに出て家計の足しになるように働いてくれているものの、家事もロクにできない私を責めるように小言が絶えない。
妻が私の愚痴を子どもたちに零しているらしく、子どもたちにとっても私は「だらしなく頼れない父親」というイメージらしい。
まだ小学生なのに娘から「お父さん、なんか嫌だ」と言われた時はそれはそれはショックだった。
私は30代後半のサラリーマンで、もう40代も目前。アラフォーというやつだ。
新卒で入社した会社の営業部でもう15年ほど働き続けている。入社した当時は営業事務に所属していたため、事務職で仕事をしていた。普通に頑張れば出世できる流れに乗って人並みに年収も上がっていったのだが、営業の数が足りずに8年ほど経って、私に営業部に異動しないかという打診があった。
ほぼ有無を言わさずの異動であったため、しぶしぶ承諾したのだが、これが間違っていた。異動してほどなくして「自分には営業は向いていないんじゃないか」と思い始めてから仕事がしんどくなり、何度も仕事変えたい、会社辞めたい、と思うようになったのだ。
なぜそんなに「仕事辞めたい」と思っていたかというと、理由はいくつもあるのだが、歩合制のため成績が落ちるとダイレクトに給料や昇進に響く事、そして私はこの営業という仕事が本当に得意でなく、新規顧客を獲得するために飛び込み営業をする事になれば胃がキリキリ痛み、顧客の前ではしどろもどろになり、押しも弱く、強引に契約を取れるように流れをもっていくなどもってのほか、といった具合で成績を上げる事ができなかったのだ。
それでも異動したての頃は、それなりにやる気に満ち溢れていた私は、なかなか上手くいかなくても、決して「仕事行きたくない」とか「会社行きたくない」などと思う事なく、がむしゃらに頑張っていた。ストレスを感じながらも仮面を被ってニコニコしながら少し強く押してみたり、先輩から心理戦術を学んで活用してみたり、工夫もたくさんおこなった。
どうにか7年、クビになる事なく続ける事はできてきたが、最近40代を手前に体力気力ともに低下していると実感する事が多くなった。外回りも疲れるし、メンタルも弱くなっているのか、飛び込み営業が苦痛に感じられたり、契約数が伸びない事がストレスになったりした。
また、同期の中から何人も昇進して、管理職についた者もいる中で、自分はいつまで経っても役職がつかず、このままいけば窓際族まっしぐらかもしれない、という恐怖も感じるようになった。左遷されないだけマシかもしれないが、出世できない自分と、出世していく同期達や後輩達を比べるとどうしたって情けなくなる。
年収も大して上がらず、2人の子どもがそろそろ中学生になり、高校進学、大学進学となると、給料上がらない現状の収入では先行きが不安だ。
若手の営業たちに追い越されてしまっている事も、辛いところだった。
このように営業職という職種そのものが合わないと感じている事が「会社辞めたい」最大の理由だったが、他にも給料上がらない事や、出世できない事も含め、会社の中での立場や立ち位置がどんどん追いやられているような気がしてヤル気や活気が出なくなり、なんとなく倦怠感を覚えるようになってしまった事も大きな原因となった。
このように仕事に疲れた私は、純粋な業務以外にも、暗黙の強制参加のイベントや飲み会がある事、業績上げるため営業兼ねた得意先の行事参加で休日が削られる事、また、最近自分よりも歳の若い者が上司になってしまった事なども重く乗りかかり、それがより一層、会社辞めたい、仕事変えたい、と思う引き金となった。
しかし、そうは言っても、私には養わなければならない家族がいる。
歩合で給料が決まるため、残業をしたからといって残業代が出るわけではないが、サービス残業で少しでも自分の遅れを取り戻す努力をしてみた。
しかし、40代目前のこの身体には、残業は厳しく、体調を崩してしまった。体調を崩して調子が悪い事もストレスに繋がり、私は完全に仕事に疲れた状態をズルズルと引きずる事になってしまった。
仕事が上手くいかない、仕事辞めたい、会社辞めたい、仕事行きたくない、仕事に疲れた、という悶々とした気持ちは家に帰っても晴れる事なく、家庭でもイライラしがちだった。
妻に当たる事もあり、妻からの小言も増えた。
ブスっとしがちな妻なんかではなく、若くて可愛い女の子にチヤホヤされれば気分も良くなるかも、上手くいけばウフフな関係になってちょっとした浮気のひとつでも・・・と思い、先輩に誘われたキャバクラに珍しく便乗してみたが、もともと引っ込み思案で人見知りの私は、ドギマギしてしまって居心地が悪かった。
店を出て、こりゃ浮気や愛人なんてもってのほかだな、と苦笑いしながらも、男性としてはどうなんだ、と思うけれど夫としては合格かもしれない、と自分自身にフォローを入れた。
どうにかストレス発散を試みようと、若い頃の趣味であったプラモデルや、趣味の王道のゴルフや釣りに手を出してみたが、そもそもプラモデルを買いあさるほどの金銭的な余裕もなく、ゴルフや釣りは楽しさがよく分からなかった。
それならば気分転換でたまにはパーッと旅行に出よう、と思って家族を誘って旅行へ出かけてみたりもしたが、これもふと考えてしまうのは「はぁ、会社行きたくないなぁ」とか「仕事辞めたいなぁ」とか「仕事つまらないなぁ」とか、そんなネガティブな感情ばかり。
趣味もだめ、旅もだめ、と来たらギャンブルでパーッと、とも思ったが、一度だけ試しに行ったパチンコの何が面白いのか全く分からず、これもあっという間に私の中のストレス発散方法の候補から消え去った。
どう足掻いても、気分転換になるようなものは見つけられず、何をやっても常に頭には「仕事行きたくない、仕事辞めたい、仕事変えたい・・・」という考えが呪いのようにエンドレスループしていた。
そうはいっても、男性として、一家の大黒柱として、家族を養うために職を失うわけにはいかない、と思い直し、気合を入れなおして頑張ろうとしてみた。
自分さえ我慢すれば、と必死に現状維持に努めたが、それでも何をやってもダメで、毎日無気力に過ごすばかりだった。
会社にも家庭にも自分らしさを発揮できる居場所を見つけられず、本格的に会社辞めたいなぁと考えるようになった私だったが、実際転職するにしても、何の資格も持たず、経験値も無く、どうやって転職活動したら良いかも分からない自分がうまくいくなどとは到底思えなかった。
そんな私に転機が訪れたのは、大学の同窓会だった。
30代後半にもなると、皆それぞれ、全く異なる人生を歩んでいる。
特に女性は結婚して出産して母親になっている者もいれば、独身でキャリアウーマンとしてバリバリ働いている者もいた。
男性も、その働き方は様々だった。
独立して会社を立ち上げた者もいれば、私のように新卒で入った会社で働き続けている者もいた。しかしそういった勤続10年以上の者の多くはそれなりに昇進して責任ある立場で活躍していた。
私は何とも言えない情けない気分になり、大きくため息を漏らした。
「辛気臭い顔して、どうしたんだよ」
声をかけられて振り替えると、学生時代よく飲み歩いていた友人だった。
「30代も終わりに近づいてアラフォーになると、皆それぞれだなぁと思ってさ」
そう答えると、そいつは「お前だって結婚して2児のパパさんなんだろ?立派じゃん」と笑った。
「いやいや、全然。立派なんてもんじゃねぇよ。仕事上手くいってなくてさ。毎日会社辞めたい、仕事辞めたい、会社行きたくない、仕事行きたくない、の繰り返しで参ってるんだ」
「へぇ。何、人間関係?それとも収入?」
「どっちも、かな。あと、営業が向いてないみてぇ」
「あ~じゃあ仕事変えたいって事か。転職すりゃいいじゃん」
友人があまりにも簡単にそう言うので「いやでも40代目前の男性じゃ働き口無いっしょ」と返してしまった。
「いや~、そうでもないと思うけどな。俺の回りでも30代後半とか、40代入ってからとかで転職成功した人、結構いるし。まぁ俺の会社がベンチャー系で、転職率高めってのもあるかもだけど。でも異業種で転職って話も聞くし、未経験でも、ちゃんとそれまでに培ってきた能力とか生かせれば転職できるって。ただ、やみくもに我流でやると失敗するケースが多いらしいから、ちゃんとエージェント使うのが良いって聞くな」
友人はそう答えた。
そしてもう少し具体的な転職の話も聞かせてくれた。
「そういう俺も1回転職してんだけど、30代中ごろぐらいかな、3年ぐらい前に。前の会社の上司がパワハラ野郎で、会社そのものはブラックじゃなかったんだけど、執拗にいやがらせしてくるから人事に相談してたんだけど、二進も三進もいかなくなったんで転職したんだ。俺は業種は変えなかったんで割とすんなり転職できたけど、それでもエージェント使って、色々面談してもらったりアドバイスもらったりして、それで成功したんだ。面接の練習させてくれたり、あと履歴書の書き方とかも、学生の就活とは違う中途採用のためのものをゼロから丁寧に教えてくれるから助かったよ。あと、どの会社に応募するかっていうのもひとりじゃ決められないけど、エージェントを利用するとある程度しぼって紹介してくれるし・・・。特に未経験とか、そういう条件があれば絞りやすいだろうし、仕事つまらないってんなら、試しに行ってみれば?」
友人はその後も、仕事に疲れた知人が40代になってから転職して、それまで我慢してきた趣味に時間が使えるようになって生き生きしたという例や、左遷されたのをきっかけに転職した先輩が転職先で上司に認められて一気に昇進した例、仕事つまらないから新しい事をやりたいといって転職してベンチャー系の会社で自分の意見をダイレクトに会社に伝える事にやりがいを感じられているという30代後半の男性の例など、色々話をしてくれた。
私の想像以上に世の中には転職をしてきた30代、40代の男性が多いんだと知り、目からうろこが落ちるような思いだった。
今のこのくすぶった生活をこの先ずっと続けるぐらいなら、転職してみるというのもひとつの手段かもしれない、と思うようになった。
友人からおすすめのエージェントを紹介してもらい、早速そこに連絡を入れて、転職にむけて一歩踏み出すことにした。
もちろん事前に妻にも相談してみたが、珍しく機嫌の良さそうな表情になり「やっとヤル気になってくれた!」と喜んでくれた。「今ならまだ子どもたちもそんなにお金かからないし、転職するなら今がチャンスかもね」と背中を押してくれたのだ。
それから私はエージェントのサポートを受けながら転職活動に熱を入れた。
履歴書などに記載する志望動機や、面接時に話す転職動機では、「仕事に疲れた」や「仕事つまらない」などネガティブな本音は漏らさず、前向きな表現で伝える、など基本的なところからアドバイスしてもらい、有難かった。
また、簡単に取れる資格で就職に役立つものなども紹介してもらったり、性格診断や能力テストなどもしてもらい、自分にあった職種はどのようなものか判定してもらう事もできた。
自分自身の「仕事変えたい」情熱と、エージェントのサポートもあり、約半年の転職活動で、内定を取る事ができた。
その仕事は営業ではなく、もともと新卒で入社した時に任されていた事務方が中心となるような仕事内容だった。
押しがあまり強くなく、人に何かを売り込むという仕事が向かないと思っていた私の感覚は当たっていて、営業よりも裏方に回って「縁の下の力持ち」になれるような仕事の方が向いているというアドバイスをいただき、そのような職種に転向する事となった。
勤めていた会社に退職の意を表してからは、嘘みたいに気分が軽くなり、指折りで退職日まで数えた。
営業の仕事そのものは大変だったが、もう「会社行きたくない」という思い気持ちに襲われる事はなくなった。
清々しい気持ちで退職日を迎え、長年勤めてきた会社を後にした。
そして、新しい職場での仕事が始まった。
社員たちのマネジメントを主とする仕事だったため、元々細かいフォローや事務作業が好きだった私は、一切「仕事つまらない」などと思う事がなくなった。
社員たちからダイレクトに「ありがとう」を聞く事ができる仕事だったという事もあり、この職場で自分は必要とされているんだ、と思う事もでき、仕事行きたくない、会社行きたくない、などとネガティブに感じる事もなくなった。
年収は営業時代の歩合制とは異なり予め決まった額を受け取るというものだったが、歩合制そのものが私には合わないと思っていたため、安定して決まった額を頂けるこのシステムの方が精神衛生上はるかに有難かった。
残業代もきちんと出る会社で、そういう意味では、ある意味頑張が中心となるような仕事内容だった。
押しがあまり強くなく、人に何かを売り込むという仕事が向かないと思っていた私の感覚は当たっていて、営業よりも裏方に回って「縁の下の力持ち」になれるような仕事の方が向いているというアドバイスをいただき、そのような職種に転向する事となった。
勤めていた会社に退職の意を表してからは、嘘みたいに気分が軽くなり、指折りで退職日まで数えた。
営業の仕事そのものは大変だったが、もう「会社行きたくない」という思い気持ちに襲われる事はなくなった。
清々しい気持ちで退職日を迎え、長年勤めてきた会社を後にした。
新しい職場での仕事が始まった。
社員たちのマネジメントを主とする仕事だったため、元々細かいフォローや事務作業が好きだった私は、一切「仕事つまらない」などと思う事がなくなった。
社員たちからダイレクトに「ありがとう」を聞く事ができる仕事だったという事もあり、この職場で自分は必要とされているんだ、と思う事もでき、仕事行きたくない、会社行きたくない、などとネガティブに感じる事もなくなった。
年収は営業時代の歩合制とは異なり予め決まった額を受け取るというものだったが、歩合制そのものが私には合わないと思っていたため、安定して決まった額を頂けるこのシステムの方が精神衛生上はるかに有難かった。
残業代もきちんと出る会社で、そういう意味では、ある意味頑張が中心となるような仕事内容だった。
押しがあまり強くなく、人に何かを売り込むという仕事が向かないと思っていた私の感覚は当たっていて、営業よりも裏方に回って「縁の下の力持ち」になれるような仕事の方が向いているというアドバイスをいただき、そのような職種に転向する事となった。
勤めていた会社に退職の意を表してからは、嘘みたいに気分が軽くなり、指折りで退職日まで数えた。
営業の仕事そのものは大変だったが、もう「会社行きたくない」という思い気持ちに襲われる事はなくなった。
清々しい気持ちで退職日を迎え、長年勤めてきた会社を後にした。
そして、新しい職場での仕事が始まった。
社員たちのマネジメントを主とする仕事だったため、元々細かいフォローや事務作業が好きだった私は、一切「仕事つまらない」などと思う事がなくなった。
社員たちからダイレクトに「ありがとう」を聞く事ができる仕事だったという事もあり、この職場で自分は必要とされているんだ、と思う事もでき、仕事行きたくない、会社行きたくない、などとネガティブに感じる事もなくなった。
年収は営業時代の歩合制とは異なり予め決まった額を受け取るというものだったが、歩合制そのものが私には合わないと思っていたため、安定して決まった額を頂けるこのシステムの方が精神衛生上はるかに有難かった。
残業代もきちんと出る会社で、そういう意味では、ある意味頑張れば頑張っただけ収入に反映される、というシステムだった。
未経験で転職したため決して高給取りとは言えないが、何よりも仕事行きたくない、会社行きたくないという終わりの無いストレスから解放された事によって、私自身が明るく快活になれた。
妻のイライラも収まり、愚痴も無くなったため、子どもたちも再びなついてくれるようになり、家庭も円満だ。
転職して本当に良かったと思う。